海釣り初心者が知っておきたい!潮と天気を読む基本知識

釣りは「道具」や「テクニック」だけでは釣果に結びつきません。
もっと大切なのは、自然の動きを理解すること。
魚は季節や天気、潮の動き、満潮や干潮、波や風の影響を受けて行動を変えます。
今回は初心者でもわかりやすいように、釣りに関わる自然条件を整理して解説します。
目次
季節と魚の動き


- 春:水温が上がり始め、メバルやアオリイカが狙いやすい。
- 夏:キスや青物など活発に回遊する魚が増える。
- 秋:一年で最も魚が釣れるシーズン。イワシを追う青物やシーバスが好調。
- 冬:水温が下がり、カレイやアイナメなど底にいる魚が中心。
季節で狙える魚が変わるため、事前に「旬の魚」を調べるのが釣果アップのコツです。
天気


- 雨
小雨は魚の警戒心が薄れてチャンスになることも。
大雨は水が濁って釣れにくい場合あり。 - 気圧
低気圧が近づくと魚の活性が上がり、荒食いすることも。
逆に寒冷前線が通過した直後は食いが渋くなりやすい。 - 快晴続き
水温や酸素量の変化が少なく、魚の動きが鈍くなることも。
潮の種類


潮は月と太陽の引力で動きます。魚はこの「潮の流れ」でエサを見つけたり移動するため、
潮回りを知ることはとても大切です。
- 大潮:潮位差が大きく、流れが強い。
餌(小魚・甲殻類)が大きく移動するため捕食者の活性が上がることが多い。
ただし流れが速すぎると釣りしづらい。 - 中潮:バランスが良く、多くの釣り人が好む潮回り。
- 小潮:流れが緩やかで釣りにくいことも。
- 長潮:小潮よりさらに流れが弱く、魚が動きにくい。
- 若潮:長潮の次で、少しずつ潮が動き始める状態。ただし全体的に流れは弱い。
満潮・干潮と潮止まりとは?


満潮(まんちょう)
海の潮位(海面の高さ)が一番高くなった状態。
堤防や磯場では海が最も近くなり、魚も接岸しやすくなるため釣りやすいタイミングです。
干潮(かんちょう)
潮位が一番低くなった状態。
普段は見えない岩や海底の地形が見えることもあり、ポイント探しに役立ちます。
潮止まり(しおどまり)
潮の流れが一時的に止まる時間帯。
- 満潮のピーク
- 干潮のピーク
この2つのタイミングが「潮止まり」です。
魚は基本的に「潮の流れに乗ってエサを探す」ので、
潮止まりの時間帯は 釣果が落ちやすい と言われます。

この図は、1日の潮位変化をイメージしたものです。
青い曲線が「潮の高さ(潮位)」を表しています。
- 赤い×(満潮):潮位が一番高い時間。魚が岸に寄りやすく、釣りやすいタイミング。
- 緑の×(干潮):潮位が一番低い時間。浅場が見えやすくなるため、ポイント探しには最適。
- オレンジの×(潮止まり):潮の流れが一時的に止まる時間。魚の活性も落ちやすく、釣れにくいことが多い。
🎯 狙い目は「潮止まりの前後」
満潮・干潮そのものよりも、そこに向かう途中(潮が動いている時間帯)
が釣果を上げやすいです。
特に「上げ7分・下げ7分」と呼ばれるタイミングは、
潮の流れが程よく、魚が積極的にエサを追うためおすすめです。
波・風


波
- 1.5m以上
堤防や磯では危険。釣りを控える人も多い。 - 波が高い時
魚の視界が悪くなり、ルアーや仕掛けが見えにくい。 - 適度な波(サラシ)
白泡が出る程度の波はシーバスやヒラメなどが
エサを待ち構えるチャンスになる。
風
- 風速5m以上
糸が流されやすく、キャストも難しい。 - 7m以上
多くの釣り人が中止を検討するレベル。 - 岸に向かう風
小魚が寄ってくるため、フィッシュイーター狙いには好条件になることも。
釣行前の安全チェックと準備


安全と数値目安
- 波
堤防や磯での目安は 波高1.5m以上は危険。足元をすくわれる恐れあり。
船の場合も海況判断は慎重に。 - 風
風速5m/s程度で投げづらくなる場合が多い。
7m/s以上は多くの人が釣行を見合わせる基準。
ルアーが流される・飛距離が落ちる・体感温度の低下等のリスクあり。 - 潮流
流速が速すぎると仕掛け管理が難しく、ラインブレイク等のリスクも。
経験が浅ければ出船/磯立ちを控える選択肢も重要。 - 必携装備
ライフジャケット、携帯(防水)、ヘッドライト(夜釣り)、
ウエット/ドライの防寒具、常備薬、現地の連絡先。
釣行前チェックリスト
- 今日の潮見表(満潮/干潮・潮名:大潮/中潮/小潮)を確認
- 天気予報(降水・気温・気圧)を確認
- 風速・波高(海況)を確認(危険なら中止)
- 釣行場所のローカル情報(釣果報告・立ち入り不可など)を確認
- 装備準備(仕掛け、予備ライン、ライト、救命具)
釣行記録テンプレート
日付:2025-00-00
場所:
時間帯:
潮:大潮/中潮/小潮(満潮時刻/干潮時刻)
天気:晴れ/曇り/雨(気温・気圧)
風:○m/s、波:○m
使った仕掛け/ルアー:
釣果(匹数・サイズ・魚種):
ヒットした時間:
感想・次回へのメモ:
→ このテンプレを使って自分の釣り場の特性を蓄積すると、潮回りの傾向が見えてきます。
まとめ
釣りは自然の条件を読むスポーツとも言えます。
- 季節ごとの魚を知る
- 天気や気圧の変化に注目する
- 潮回り(大潮・中潮・小潮・長潮・若潮)を理解する
- 満潮・干潮・潮止まりのタイミングを把握する
- 波と風の強さを確認する
これらを意識するだけで、釣果は大きく変わります。
安全を第一に、自然の条件を味方につけて釣りを楽しみましょう。
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